加野 景子(かの えいこ) – ヴァイオリニスト

4歳よりヴァイオリンを始める。日本学生音楽コンクール小学校の部西日本大会で第1位を受賞。審査員であった辻久子氏の指名を受け、氏の半生を描いた連続テレビドラマ『弦鳴りやまず』(毎日放送・演出:龍村仁)にて、幼少期の辻久子役を演奏付きで演じ、高い評価を得る。

14歳で巨匠アイザック・スターンのマスタークラス(ソニー主催)に参加し、スターン氏から絶賛される。翌年も招待を受ける。東京藝術大学音楽学部附属音楽学校に入学し、在学中に第57回日本音楽コンクール第2位、黒柳賞(海外派遣のための賞)を受賞。さらに第4回日本国際音楽コンクール第3位、大阪府高槻市より文化功労章を受章。

東京藝術大学音楽学部進学後、アサヒビールおよびロームミュージックファンデーションの奨学金を受けて渡英。1994年度フォーバルスカラシップ選考会で優勝し、ストラディヴァリウス「レインヴィル」の貸与を受ける。1998年、無伴奏ヴァイオリン・リサイタルで第8回青山音楽賞を受賞。

1999年に米国ニューヨークへ拠点を移し、グラミー賞受賞歴を持つアルバニー交響楽団 のアシスタント・コンサートマスターに就任。ニューヨーク・フィルハーモニックでの 活動や、Modus Operandi Orchestra (MOO) のコンサートマスターを務める。2016年から2025年にかけて、オーケストラペガサスの創設コンサートマスターおよび芸術顧問を務め、設立当初から組織の立ち上げに尽力した。長年の師であるグレン・ディクテロウ氏をはじめ、多くの著名な音楽家たちから厚い芸術的支援を受けながら、同団体の発展に大きく寄与した。

2017年、自身が企画・演出を手がけた「マンハッタンストーリー」コンサートシリーズを開始。CD『マンハッタンストーリー冬物語』(2018年)、『春物語』(2019年)を発表し、日本航空国際線機内オーディオに採用される。

2019年、日本音楽財団より1725年製ストラディヴァリウス「ウィルヘルミ」を貸与される。同年、バッハの《シャコンヌ》を永観堂にて、コシノジュンコの衣装と共に演奏した映像が大きな反響を呼ぶ。

物理学者の父の影響から音楽と科学の融合にも力を入れ、2020年に沖縄科学技術大学院大学(OIST)財団のミュージックアンバサダー、2022年に名誉音楽監督に就任。OIST設立10周年記念では、ストラディヴァリウス3台とガルネリ・デル・ジェス1台による《四季》演奏という革新的な公演を実現。

2025年、ニューヨークにて非営利団体 Shining Blue Dot NY を創設。音楽を通じて、愛と光のある未来への歩みをサポートする活動を開始している。

これまで、曽我部千恵子、澤和樹、建部洋子、ベラ・カトーナ、グレン・ディクテロウ、リサ・キム、ケネス・クーパー各氏に師事。

Bio Download (English)
Bio Download (Japanese)